恩猫
ヤマ☆ネコが、
始めて身近に猫と出会ったのは、
確か小学校2年生くらいの秋でした。
兄貴が子猫を持って帰って来たんです。
白メインの三毛猫でした。
チッチャくてカワイくて…
でも、
親に家の中までは入れさせてもらえなくて、
玄関入った土間の段ボールの中で一緒に夜まで戯れてました。
もう寝る時間になって、
ヤマ☆ネコが寝床につくと、
「ミャーミャー」
と、
夜中中泣いていました。
ヤマ☆ネコ、
気になって気になって…、
子猫を見に行っちゃ〜⇔布団に入り…
を、
繰り返した夜でした。
次の日は、
町民運動会。
その日は、
運動会に出ずに、朝からみんながかえってくる夕方近くまで、
こっそりウチん中に入れて猫と遊んでました。
もう、
すっかり子猫に情が湧いちゃって、親に飼うことをせがみました。
しかし、
親はあまり動物には関心がなく、
そして、
飽きっぽいヤマ☆ネコの性格を把握しているため、
飼うことを許してはもらえませんでした。
夕方、
ついに兄貴が子猫を返しに行くことになってしまいました。
悲しくて、
半ベソかいてたヤマ☆ネコは、
ベソッ面を見られたくなくて、庭に逃げてしましました。
兄貴は、
「(子猫を)見なくてイイんか〜?」
って、玄関先から声掛けてくれたけど、
あまりに辛くて、
「いい」
と、
精一杯の平静を装った声で、
最後の別れを拒んでしまいました。
…
あれから、
もう20年は経って、
あの猫は普通に考えて、
もうこの世にはいないけど、
いまだ思い出すと、
(いろんなカタチで)動物を大切にしなきゃと、改めて思い返してくれる恩猫として、
常に、
ヤマ☆ネコ脳裏に焼き付いています。